大都市東京における介護人材確保に関する請願について

 

請願内容

 

 現在、都内では介護人材不足が深刻化しています 。東京労働局の調査では介護サービス職種に対する有効求人倍率は6.4倍で 1人の求職者を6つの事業者が必要とする状況です。 都内全業種の2.06倍全国全業種の1.45倍と比べてもその深刻さは明らかです。新しい施設を整備しても人材不足のためにベッドが長期間空くことも珍しくありません。

 

 その主な理由は介護報酬が大都市東京の高い人件費に加えて物価、賃借料などを反映していないため、区部、市町村部共に介護事業事業者の経営が厳しく、職員の待遇改善が困難なためです。 実際介護報酬についての人件費率は東京23区を含め、北海道から沖縄県まで全国一律(施設サービスで45%在宅サービスで55~70%)に設定されていますが、大都市部事業者の実態とは著しく異なります。東京都の推計では 団塊の世代が後期高齢者となる2025年に向けて毎年2800人の介護職員の増員が必要です。しかし現在の状況が続くと、それも困難と言わざるを得ず、都内の高齢者にとって住み慣れた地域で安心して暮らし続ける上での影響も危惧されます。 都内の事業者は質の高い人材の確保・育成・定着を進めるべく経営の強化に取り組んできましたが、それにも限界があります大都市部の事業者に厳しい介護報酬を地域の特性を反映した仕組みに改めることが必要です。

 

 【請願項目
 
都内の高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らし続けるためには、
人材不足を解消し、福祉・介護の現場で質の高い人材の確保・育成・定着を進めることが不可欠です。

そのため特に大都市部の事業者に厳しい介護報酬を、地域の特性を反映した仕組みに改めることを求めます。

 

①介護報酬に関わる人件費の割合を、全国一律ではなく、都道府県ごとの実態に応じた人件費率に見直すことを求めます。

介護報酬の上乗せ割合に、人件費だけではなく、物価や土地・建物の賃借料についても勘案することを求めます 。

 

署名、ご協力ありがとうございました。421名分提出致しました。